ペルシャ絨毯と言えば世界でも知らない人はまず居ないだろうというぐらい有名で、人気の絨毯です。一言でペルシャ絨毯と言っても実は織り方や模様などによって幾つかの種類に分かれていますが、その中の一つ「ギャッベ」と呼ばれる絨毯について知る人は、あまり多くはありません。
それというのも、この「ギャッベ」というのはゴミを現す「garbage」から来ており、一般的にペルシャ絨毯と聞いて想像するのとは違う、手作り独特の粗い織り方や毛足の長さからくる重たい印象から、その名の通り長年にわたり日の目を見ずに来た絨毯だからです。
しかし近年、その品質の向上などの甲斐もあって市場は拡大しつつあります。高級感が売りの他の絨毯に較べて、素朴な風合いと優しい肌触りがリラックス空間を彩るのに最適であると同時に、丈夫で手入れが簡単だという大きなメリットが、多くの人の心を捕らえたからです。
厚さが5cmほどもある伝統的なギャッベは、そのまま椅子の上に置いて座布団の様に使えますし、放熱・保温に優れた特性は日本の気候にも良く合い、一年を通して心地よさを提供してくれます。
使用される毛は勿論、染めも天然素材による物ですから、肌の弱い人にも安心です。
そして以前は手作りであるが故の不揃いのサイズ展開が、市場に出すに当たっては大きなデメリットになっていましたが、近年ではしっかりとした製品管理に加えて、他の絨毯同様の厚さのタイプも作られている為、商品として市場に出しやすくなったというのも市場拡大の大きな理由の一つです。それは逆に、元々の魅力の一つでもあった素朴さが失われたとも言えますが、現実に家庭で使う際には扱いやすいサイズである事はやはり望ましい事ではあります。
絨毯とは思えないふかふかした感触ならではの楽しみ方が出来る座布団サイズから、従来の絨毯と同様に部屋の一部を彩るリビングサイズ、部屋全体に行き渡る程のビッグサイズや特大サイズなど、必要に応じた物が選びやすくなっています。高級感とは対極な、自然や日常の風景を題材とした優しい色合いをふんだんに使った素朴な柄は、リビングや寝室をリラックスできる穏やかな空間に変え、職場の椅子の上に置いて座布団にすればデスクワークの辛さも緩和してくれる事は間違いありません。
そのふかふかとした触り心地の座布団を見て触って、一体誰がそれを「絨毯」だなんて思うでしょうか。市場が拡大しているとは言え、まだまだ知る人ぞ知るというギャッベの魅力を、一足早く堪能しましょう。
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