ギャッベはイラン、イスラムの遊牧民が作る、目が粗く毛足の長い絨毯です。
素材は羊毛を使用しており、放熱・保温がされやすく、一本一本の糸を縦糸に括りつけていく技法なので、
崩れにくく絨毯としての丈夫さも兼ね備えています。
元々はベッドとして作られたもので、フカフカした絨毯です。
近頃では、技術が向上したことで、目の粗さは細かくなり、毛足の長さは若干短めの方が、高価で質のいいものとされています。
更に丈夫さが強化されたわけです。機会があれば絨毯に乗ってみるといいでしょう。宙に浮くようなフカフカとした足ざわりには驚かされます。
インテリアのアイテムにお考えの方は、まずは玄関マットがおすすめです。
玄関マットは朝夕、家族が何度も行き来するところです。何度も何度も踏みつけるわけです。
ギャッベならそんなことは気にしなくてもいいくらい丈夫です。
何度踏まれてもへこたれない毛足の強さと、足ざわりの良さは玄関マットとして最適です。
そして、お手入れもしやすく優れものです。踏まれるほどに艶を増していきます。
ギャッベはその目の粗さゆえ、ゴミのように扱われていましたが、デザインのおもしろさが注目を集め、近頃では人気の高い絨毯となりました。
そのデザインというのは、遊牧民の日常が描かれる素朴なデザインが多く、草や花、樹木など自然や羊やヤギなどの動物、
そしてそれらと生活を共にする人間達も描かれます。人間味あふれた愛らしいデザインは魅力的です。
また、ギャッベの魅力のひとつに、色があります。ギャッベの色は草木染めで彩られ、遊牧民の思想が反映されています。
太陽や水、豊かな実りをイメージさせる色を自然の持つ色で表現していきます。
自然の持つやわらかで濃くのある色合いと、草木染で避けられない、『ムラ』が絶妙に混ざり合い、素朴なデザインに調和しています。見るものをあたたかい気持ちにさせてくれます。
家族は玄関から、それぞれが1日を過ごす場所へと出かけて行き、夕方、我家の玄関へと帰ってきます。
遊牧民の世界観が織り込まれたギャッベが家族を見送り、出迎えてくれるというのは家族の生命力がアップするのではないでしょうか。
1日のうちに付いた心身の汚れを払い落とすことは、明日へのエネルギーを呼び起こします。
玄関に立つたびに、人間は自然の一部であることを遠い国の遊牧民達が再認識させてくれることでしょう。
あなたの家族を見守る一枚を探してみるのもいいかもしれません。
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