ペルシャ絨毯とは、ペルシャと呼ばれていた、現代で言うイラン周辺の地域で生産されてきた絨毯のことを指します。ペルシャ文化、芸術を代表するとても優れている美術工芸品の一つで、長い歴史を持っている高品質の絨毯です。その起源は紀元前まで遡ることができ、現在でもその技術と伝統は深く受け継がれてきていて、たくさんの人から愛用されています。現代でも多くの人気があり、ペルシャ絨毯を専門に扱うショップも存在します。
このペルシャ絨毯の素材としては、羊毛がもっとも多く使用されています。キャメルウール、コルクウール、マンチェスターウールなどの、いろいろな品種の羊から刈り取った羊毛が使用されています。その他にも綿や絹などが使われることもあります。
ペルシャ絨毯は、一品一品すべて職人の手作りにより製作されます。一枚を製作するのに、最低でも半年はかかる貴重な製品なのです。大きな工房でも、1年間で生産できる枚数はおよそ1000枚と言われていて、非常に限られたものとなっています。高級な素材を使用したものや、巨大なサイズのものなどは、さらに入手が困難となっています。この品数の少なさも、人気の一つです。
さらに、絨毯に色をつけるための染料も、動植物や鉱物から抽出することができる天然染料を使用しています。天然染料を使用することで、何年も使い込むことで色合いが落ち着いてきて、ますます美しさを増していくのです。化学染料では歳月を重ねると色合いのバランスが崩れたり、色あせてしまったりすることがあるため、この絶妙な美しさを出すためには貴重な天然染料を使用することが大切なのです。そのために、生産品数が少なく貴重な品となっているのです。
ペルシャ絨毯の特徴として、独特な模様が挙げられます。唐草文様やアラベスク文様などが多く見られます。このような多彩な模様を楽しむことも、この絨毯の楽しみ方の一つとなってきます。産地や家系ごとに様々な伝統的な模様が継承されています。現代にもマッチするさまざまな色やデザインが、年齢を問わず多くの人から人気です。
ペルシャ絨毯は、その品質の高さと美しい模様、色などから、現在でも高い人気を集めています。何年使っても色あせることなくいつまでも美しさを保ち続けるのは、品質の高さを証明しています。この絨毯をぜひインテリアに取り入れたい、という時は、専門店を覗いてみましょう。きっと、お気に入りの一枚が見つかることでしょう。