※画像はイメージであり、実際の商品ではありません。
実用的でありながら美術品でもあるのがペルシャ絨毯です。リビングなどに使用すれば、部屋に高級感を与えることができるだけでなく、床を心地よくそして温かくすることができます。そのペルシャ絨毯にも様々な種類のものがあり、種類や品質によって価格も違いってきます。
絨毯は大きく分けて、普及品と中級品と高級品があります。普及品は工房の新人が織ったものや、機械織りで生産されたものです。絨毯の厚みが厚く、糸を染めるのに化学染料が使われていることも多くなっています。価格は安いもので数千円から数万円くらいで購入することができます。
中級品は工房の織り子によって生産されたもので、材料にはウール、またはシルクが使われています。普及品に比べて織密度が高く、絨毯の厚みも普及品ほど厚くはないのですが、糸を染めるのに一部に化学染料が使われている場合があります。価格は20万円前後くらいになります。
高級品は工房の熟練した織り子によって作られたもので、材料も天然素材が使用されています。毛も天然染料によって染められており、織密度が細かく、絨毯の厚さは中級品に比べてさらに薄くなります。高級品の価格は、数十万円から高価なものは数百万円にもなります。
ペルシャ絨毯はその品質によって、利用方法も異なります。
たとえば、手織りの高級品の絨毯は織密度が細かいにもかかわらず通気性が良いため、床暖房の部屋でも使用することができ、絨毯を通じて床暖房の温かさも感じることができます。
しかし機械織りの普及品である絨毯の場合は、裏地に糊を使用しているために床暖房の部屋で使用することはできません。床暖房の熱によって絨毯の裏地の糊が溶けてしまい、トラブルになる可能性があります。このように、使用する場所によっては注意が必要となる場合もあります。
絨毯を使用するとき、メンテナンスをどうするか、そしてダニなどの虫が発生しないかは心配なところでしょう。敏感肌の人やアレルギーがある人はもちろんですが、特に小さな子供がいる家では子供が絨毯で裸足になることや寝転がることもあるため、なおさらダニの発生は防ぎたいものです。
ペルシャ絨毯はウールを材料としているものとシルクを材料としているものがあり、どの素材を使っているのかによってメンテナンスの仕方が異なります。ウールを使っている絨毯の場合、日頃からのメンテナンスが必要です。1週間に1、2度は掃除機かほうきで絨毯の埃やゴミを取るようにしましょう。掃除機やほうきを使う場合は、絨毯の目に沿って行うことが大事です。ウールの絨毯の場合、最初のうちは、不要な羊毛が固まってできる遊び毛ができます。この遊び毛は半年くらいから少なくなってきます。絨毯の毛が抜けているわけではないため、掃除機やほうきで取るようにしましょう。
一方、シルクを使った絨毯の場合、掃除機やほうきでのメンテナンスも重要ですが、シルクは虫が付きやすいため、防虫剤を使うようにしましょう。湿度の高い日本では、特に湿気が多くなる春から夏にかけては絨毯を別の場所に保存した方が良いでしょう。この場合、シルクの絨毯は畳んでしまったり、上に物をおいてしまうと折り目がついてしまったり、物をおいた場所が跡になってしまいます。そのためしまう時は丸めて保存するのが良いでしょう。絨毯の保存場所は通気性がよく湿気の少ない場所で保存するようにしましょう。絨毯を丸めるときに防虫剤を入れておくと、虫の発生を抑えることができます。
ペルシャ絨毯は地面において使うもののため、非常に丈夫な絨毯です。しかし長持ちさせるには定期的なメンテナンスが必要です。絨毯は掃除機やほうきでの掃除の他にだいたい2~3年に1回防虫加工を行うのが適当です。また5年に1回クリーニングを行った方が良いでしょう。絨毯の専門店などでは、絨毯のクリーニングに対応しているところもあるため、相談してみましょう。また絨毯のクリーニングを専門とするクリーニング店などもあるため、大事な絨毯をしっかりクリーニングしてくれるところを選んで利用しましょう。
メンテナンスを怠るとトラブルになることがありますし、メンテナンスをしっかり行っていてもタバコなどで焦げ跡をつけてしまうということがあるでしょう。そうしたトラブルが発生した場合、絨毯の修理を検討しましょう。
ペルシャ絨毯専門の店舗では、本場の職人を招聘して修理を行っているところがあります。そのため絨毯にトラブルがあったときは店舗に相談してみましょう。
また絨毯のクリーニングに併せて絨毯の修理を行っているクリーニング店もあるためサービス内容や実績などを確認して利用を検討してみましょう。
絨毯はウールの場合、自分で洗濯することも可能です。ただし、絨毯は水分を含んでかなり重くなります。また絨毯を干す場合も、折り目が付かないように干す必要があるため、自分で洗濯をする場合は注意が必要です。シルクの絨毯はウールの絨毯と同じく水洗いできません。ドライクリーニングになるため、クリーニング店を利用することになります。