ギャッベと聞いて何の事かをすぐに答えられる方は、世界の文化に、特に絨毯の文化に詳しい方でしょう。ペルシャ語で「毛足の長い絨毯」を意味する言葉であり、近年では特に、イラン南西部で遊牧生活を送るカシュガイ族やルリ族によって作られる、手織り絨毯の事を指します。イランの雑貨として近年、人気が高まっている製品であり、日本にも多く輸入され愛用する方が増えています。
ギャッベは、イランにおける絨毯の市場では、長らく高い評価を受ける機会がありませんでした。しかし、ハンドメイドの製品が評価される時代に入り、その手織りならではの素朴な風合い、天然素材による染色は大きさは大きな評価を受けている所です。また、一般的なペルシャ絨毯に比べると頑丈で長く使いやすく、メンテナンスがしやすくて普段使いにも適し、取扱いが簡単という優れた特徴があります。
かつてはペルシャ絨毯のディーラーから絨毯と認められず、ペルシャ絨毯の近くで販売する事すら許されなかったと言われるものでした。時代の変化により、その色彩の多様さや表現の繊細さが認められ、世界中のディーラーに注目される存在となった絨毯です。
自家用の羊毛絨毯として製作されていた物が、今では、販売用にその品質を大きく高めた物まで存在します。基本的に一点物であり、同様の模様や紋様でも、2つと同じものはありません。欲しいと思ったらすぐに購入しないと二度と手に入らないかもしれないという特徴もあります。
ギャッベの絨毯としての特徴は、オールシーズン利用できる使いやすさと、利用範囲の広い汎用性です。例えば、湿度の高い場所では湿気を良く吸収し、逆に空気が乾燥している場所では湿気を放出します。足で踏んだりお尻に敷いたりすると、夏はひんやりと涼しく、冬はほかほかと暖かいというように、過ごしやすい環境を与えてくれるでしょう。遊牧民の生活に最適化される中で、丈夫で扱いやすく利便性が高い、理想的な絨毯の性質を備えるに至っています。
この他にも、インテリアとしての利用にも適しているのが、ギャッベならではの持ち味です。その素朴な風合いや繊細な表現は、室内の家具にも良くマッチします。例えば、ソファーの前に広げておけば、室内に暖かみが出るでしょう。上を歩いていても足音が気にならないので、人が集まるリビングに大きめのものを敷いておけば、優れたインテリアとして活用できるはずです。子供にも安心して触れさせられる天然羊毛製で、小さい子供のいる家庭でも大丈夫です。
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